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院長のコラム「2023年を振り返って – その2」

コラムーその2は恒例のカープ批評ですが、今年は新井新監督の元、74勝65敗、勝率.532の2位でした。戦力的に厳しい予想の中、監督とヘッドコーチが変わって、ベンチの雰囲気がガラッと明るくなりました。

 

打撃成績を見ると、チーム内での打率トップが西川の.305で、あとは全員2割台以下なので、西川がFAで抜けた来季は、かなり厳しい状況になることが予想されます。OPS(出塁率+長打率:得点能力を反映する)で8割越えているのが、末包.862と田村.818の二人だけですが、それぞれ出場試合数が65試合と10試合ですから、来季は長打力のあるこの二人の起用がいかに増やせるかで大きく得点力が変わるのではないかと思います。鈴木誠也と丸がいた3連覇の2018年はこの二人ともOPSが1.09を超える驚異的な数字でしたから、得点力に天と地ほどの差があったと思います。田村も末包も今シーズン終盤になって出場機会が増えましたが、最後の出場5試合に限れば、それぞれ打率は.500と.467と調子を上げていましたから、大いに期待できると思います。

 

あと、カープらしい走る野球の復活の兆しが見えてきたのも、今シーズンの収穫でした。昨年のチーム盗塁数は26でリーグ最下位でしたが、今年は羽月の14盗塁を筆頭に、チーム盗塁数は阪神の79に次ぐ78個。羽月は企盗塁数が20で成功率.700でしたから、かなり技術も上がってきたことが分かります。足が速いイメージがある野間が11回走って成功が5個だけ(成功率.455)は、いただけませんね。大瀬良大地だって1個盗塁している(成功率1.000)のですから。小園も成功率.667なのですから、もっと走れば盗塁数は稼げる選手だと思います(今年は12回走って8個)。もっと走る意識を持って技術を磨けば、チーム100盗塁は可能な数字だと思います(3連覇の2016~2018年は,118、112、95盗塁で全てリーグ1位でした)。CSの横浜戦で1点ビハインドの8回に、四球に代走で出た羽月が矢野の送りバントで進塁後、菊池の初球に3盗し、菊池のスクイズでノーヒットで同点にした攻撃は、高橋慶彦を擁した黄金時代のカープの攻撃を見ているようで、痛快でした。

 

投手成績では、先発4本柱の大瀬良、九里、床田、森下の4人合わせて34勝は寂しすぎますね。この4人なら45勝は十分に可能だと思います。今年は故障で全員揃ってのフル稼働ができた期間が少なかったのですが、古傷抱えた選手が多いだけに、遠藤や玉村以外にもローテの穴を埋めてくれる若手の成長が欲しいですね。その意味では、ドラフト1位の常廣には大いに期待したいところです。中継ぎは、島内の成長がすごく大きかったと思います。後半頑張った大道と合わせて、来季も十分に期待できるでしょう。抑えもシーズン当初の栗林の不調は大誤算でしたが、それが矢崎の成長を促したのが嬉しい出来事でした。シーズン終盤には栗林も復活していましたので、来季は抑えが2枚あると、シーズン通しての起用がグッと楽になります。

 

優勝するためには、正直言って投打にもう一枚でも戦力アップが欲しいです。やはり外人が活躍できるかどうかが、大きな鍵になると思います。来季の外人選手は、ほとんど総入れ替えみたいな形になりましたが、外人選手の場合はシーズンが始まって実戦で見ないことにはさっぱり予想ができません。
一ファンとしての不満は、せっかく監督が新井さんに変わって、新井さんが引っ張ってきた藤井ヘッドコーチと一緒にいい働きをしているのが見えてきたシーズンだったのに、他のコーチ陣が前監督の時とほとんど入れ替わっていない点ですね。鶴の一声で全てが決まってしまうチームの現状ではどうしようもないんですが、ベンチの人事は少なくともコーチ陣に関しては、監督に一任して、監督が信頼して相談して任せることができる人を選ぶ人事権を与えて欲しいです。

 

サッカースタジアム(ピースウイング)も完成して、来年はサンフレッチェも大いに盛り上がることは間違いないでしょう。カープと合わせて優勝に絡んで、大いに広島の街を盛り上げていって欲しいと思います。

おまけに、今流行りのChatGPTに質問を投げかけてみましたが、無難な回答で面白くはなかったですね(有料のVer4ならもうちょっとマシな回答だったかもしれません)。

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