院長のコラム

患者さんアンケート調査について:その2

引き続き、患者さんアンケート調査の結果についての報告です。
今回の調査の実施(回答の回収、集計、報告)をお願いした QLife社は、インターネット上で病院を探すための検索サイトを運営している会社です。( http://www.qlife.jp/

このサイトで病院を検索すると、その病院に受診された患者さんの投稿した『口コミ』も掲載されています。実は今回のアンケート調査で、患者さんがご自分の言葉で書かれた部分は、QLife社の方で抜粋されて、口コミ情報としてQLife社のサイト内の当院のページに掲載されています(この点は、患者さんにアンケートをお願いする際にお渡ししているパンフレットにもお断りしてあります)。ただし、ネット上に載せるのに問題がありそうな悪口や、クレームのような内容はQLife社の方で除外しているようです(当院へのアンケート集計報告書には、これらも載っています)。

このQLife社のサイトで、当院を検索すると(今日の時点で)22件の口コミ投稿が掲載されています( http://www.qlife.jp/hospital_detail_614378_1 )。『広島、眼科』で検索すると、当院への口コミ数がトップなので、一見すると『嘘くさい、サクラの投稿か?』という風に見えてしまいますが、これは上述のような仕組みでQLife社に有料でアンケート調査を依頼すると、患者さんからの回答が(といっても、実際の回答数はもっと多いので、ごく一部の抜粋なんですが)口コミとして載ってしまうためで、別に関係者がサクラで口コミしているわけではありません (^_^;)。また、一部の回答は、他の提携口コミサイトにも流されているようで、Yahoo! ヘルスケアというサイトでも今回の回答の一部を見ることが出来ます。
( http://health.yahoo.co.jp/hospital/reviewlist.html?hospitalNo=614378 )

というわけで、お褒めの言葉などの当院の『良いところ』のご指摘は、上記の口コミサイトをご覧いただくということにして、今回のアンケートでご指摘いただいた『改善すべき点』について、主なご意見とそれに対する私の返答を以下に載せておきます。

『待ち時間がもう少し短くなれば良いのですが、、』
⇒ 私もそう思うのですが、患者さんの多い時間帯はどうしても待ち時間が長くなってしまいます。眼科の場合、病気の種類によって診察が1、2分で終了する方から、検査を含めて1時間以上かかる方もいて、予約制をとっている病院でも待ち時間のコントロールはうまく行っていない状況です。診療の中身を維持しつつ、待ち時間を少しでも少なくするための努力は続けていきますので、ご容赦ください。

『回りに大勢の患者さんがいる場所で看護師が症状を尋ねるのはよくない』
⇒ ごもっともです。改装後に作った『相談コーナー』は壁とカーテンで仕切れるようになっており、病気のお話しはなるべくそこでお聴きするようにします。たまたま空いていない時などもあるかと思いますが、出来るだけプライバシーには配慮したいと思います。

『検査をする時には何のための検査なのか、説明して欲しい。また、視力などの結果は患者にその場で教えて欲しい』
⇒ 眼科では内科などと違うのは、機械を使って眼の機能を調べる検査が多いということです。確かに、初めての方などには簡単に説明した方が安心できると思いますので、なるべく気をつけます。検査結果については、医師からもどうであったか説明するように心がけていますが、検査員からも変わりないかどうかなど、お話しするように気をつけます。ただ、混雑時などは最初のご意見にもあったように、待ち時間を少しでも少なくしようと、そちらに気をとられると説明を忘れてしまうこともあるかと思います。その時は患者さんからも尋ねてくだされば助かります。

『定期通院していますが、毎回のように視力検査が行われます。半年に一回ぐらいでもいいように思いますが、必要なんでしょうか』
⇒ 定期通院されているということは、慢性疾患(白内障や緑内障)がある方だと思われます。視力、眼圧などの基本的な検査は、眼の機能を調べ、病気の悪化がないかどうかを推測する上で極めて重要な検査と考えています。患者さんご自身が『変わりない』と申告されても、片目の視力が前回に比べて大幅に低下していたり、眼圧が急上昇していたりすることも、日常的に経験します。病気の種類によっては、大幅に視力が低下してからの治療では手遅れになることもあります。基本的に当院では、その患者さんにどの検査を行うかは我々医師が決めます。患者さんに多少なりとも副作用が生じうる可能性がある検査(網膜の血管造影検査や採血など)は、嫌と言われれば行いませんが、視力や眼圧などそのような可能性がない非侵襲的な検査は、患者さんには選択の自由を与えていません。我々はなるべく病気の見落としを少なくするために、早期発見のために検査を行っています。検査をさせてもらえずに、見落とした時の責任だけ負わされるのはかないませんので、どうしても検査をうけるのが嫌な方は、それを容認してくれる眼科へ転院されることをお勧めします。

『待合室に雑誌や読み物などあると助かります』
⇒ これには色々なご意見があるかと思いますが、改装後はなるべく複数の患者さんが手を触れるものを待合室に置かない方針であえて雑誌など置かないようにしています。眼科ではウィルスで伝染する「流行性角結膜炎」という病気があり、時々学校な病院内などで大流行します。原因となるアデノウィルスなどが涙や眼脂から患者さんの手指を介して、ほんの微量でも感染の原因になります。実際に大学病院などでも院内の患者さんに大流行し、数週間の病棟閉鎖を余儀なくされた例も数多くある病気です。待ち時間の読み物などは自分専用のものを持参していただけると助かります。

『待合室のテレビの設置場所が見えにくいので位置の変更を検討して欲しい』
⇒ そうなんです。昨年の全面改装の時に、建て替えではないので入り口や柱の位置の制約があり、待合室や検査スペースの配置に関しては、何度も設計事務所と図面をやり取りして十数案の設計図を書いてもらって、今のようになりました。テレビも奥の壁に設置すれば見えやすいのは判っていたのですが、そうすると患者さんの顔が受付から全く見えなくなりますので、テレビは電子掲示板機能と待ち人数の表示のためと割り切り、今の配置となりました。申し訳ありませんが、テレビを見たい方は前方の列のソファに座っていただければ少し見えやすくなると思います。

『駐車場のスペースが狭く、駐車可能台数が少ないので、路上で待つことがある』
⇒ 申し訳ありませんが、これも当院の立地条件上、現時点ですぐ解決できない問題です。周辺の100円パーキングなどご利用ください。どうしても空きがない場合などは、受付に聞いていただければ職員用駐車場に空きスペースがある日はそちらもご案内します。眼科では病気の種類によっては、瞳孔を拡げる目薬を使う眼底検査を行うことがあり、その場合、自分で運転して来院されると帰りの運転が見えにくくて危険なので、検査が出来なくなります。受診の時はなるべく患者さんご本人の運転は避けてください。

『笑う練習をして笑顔あふれる雰囲気にして欲しい。事務的でクールな感じがする』
⇒ 申し訳ありません。これは私(院長)のことを指摘しておられるのでしょうね。必要な説明は充分にするようには心がけているのですが、基本的に無口で愛想のない性格なんで(笑)。なるべく気をつけます。m(_ _)m

以上、すぐには解決できないご指摘もあるのですが、必ず気には留めておきます。今後また大きな改築など問題解決のチャンスがあれば、これらの要望を出来るだけ取り入れたものにしたいと思っております。最後に、貴重な時間を使ってアンケート調査にご協力いただいた患者の皆様にもう一度御礼申し上げます。

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