院長のコラム

”The Best Doctors in Japan”に選んでいただきました

今年はもっとコラムの更新をマメにしようと思っていながら、もう2月も後半です。先日(と言っても昨年末になりますが)、写真のような立派な表彰状のようなものが送られてきました。

確か7年前のコラムにもちょっとだけ書きましたが、米国発祥の医師照会サービスの会社『ベストドクターズ社』が始めた事業で、『あなたが投票で選ばれました』という連絡でした。http://www.bestdoctors.jp/what-we-do
初めて選出されましたとご連絡いただいたのが2006年でしたが、その後ほぼ毎年(2011年度は震災のため行われなかったようですが)、私にもアンケート調査票が送られてきて、『自分や家族が自分の専門分野の病気になった時に、どのドクターに診てもらいたいか』をチェックする方法での投票でした。
http://www.bestdoctors.jp/about-best-doctors/survey

 

送られてきたアンケート用紙には北海道から沖縄までの、私なんぞが評価するのもおこがましい、名だたる先生方のお名前が載っておりました。最終的にどなたが選ばれたかのリストは公表されていませんが、日本全国で全科で5,300名、眼科医では200名ちょっとの先生方がリストアップされているようです。
このような選出方法なので、人柄や業績を直接知っていて、『自分が眼を病んだ時にはこの先生に診てもらいたい』と思う先生に高点数をつけることになるのですが、私の場合は医学部卒業以来、かなり広範囲を異動して修行してきましたので、全国各地に知り合いが多かったのが単純に有利に働いたものと推測しています。

 

まあしかし、内情を知る同業者が相互投票するアンケートで選んでいただいたというのは、悪い気がするものではありません。最近、他の診療科でも知り合いの先生方が数名(その分野では有名な先生方です)、選ばれたということをご本人から聞きました。皆さん、最初は『これは、あとでお金を要求してきたりする変な会社??』と思うようです(私も最初はそう思いました)が、その後もそのようなことはなく、結構まじめに運営されている会社のようでした。

 

2006年以来、毎年選んでいただいているようですが、この数年はベストドクターズ社から電話が時々かかって来て、『このような症状でご意見を聞きたがっておられる広島在住の患者さんがいるのですが、診てもらえますか』と聞いてきます。眼科疾患の中でも自分の得意分野でなければ、その分野でエキスパートの知り合いの先生を推薦することになりますし、自分の得意分野であれば紹介していただいてもいいですよ、ということになります。どうやらこの会社が契約している企業の社員さんなどから相談を受けた場合に、全国で選出された医師リストの中から相談してくるようです。

 

餅は餅屋とか言いますが、医師選びの際に患者さん同士の口コミというのは必ずしも正確でない場合も結構多く、我々医師でさえも家族や自分自身が専門科目以外の病気になった時には、医学部の同級生などのその科のドクターに電話して『どこに行けばいいと思う?』と率直に尋ねることがしばしばあります。その意味では、出身大学などにとらわれずに多数の専門医師リストの中で相互投票を行ったリストを持っていて、紹介を行うというこの会社のやり方はうまいなぁと思います。しかもそのアンケートは、『前回選ばれている先生方にお尋ねしていますので、アンケート調査に協力してください』(こう言われると断りにくいですよね)と言われた我々が全く無報酬で協力しているわけですから、事業としてはおいしいやり方です。患者さんにとっても、知り合いに専門医がいなくても、どこに行けば良いかを専門医同士が選んだリストの中から紹介してもらえるわけですから、やみくもに受診して医者探しをするよりも効率的なやり方です。
なかなか賢い商売を考える方がいるものですね。

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